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制作から完成までおよそ2ヶ月。体験教室では味わえない本格陶芸を体験してきました!

場所はゆりかもめで有名な天竜浜名湖鉄道 浜名湖佐久米駅のほど近くにある窯元「灯窯 天の森」。

機会があればやってみたかった陶芸。今回、友人つながりでお誘いいただき、念願叶って体験してきました。

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「器」を作るってほんっとたいへん。

正直、ちょっとした陶芸教室体験なノリを想像していたため、本格的な陶芸との違いに驚きの体験となりました。

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今回お世話になった窯元の先生は以前、中区佐鳴台で陶芸教室などを営んでいたそうですが、自分の窯を持ちたい!という想いから、約10年ほど前にここ北区三ヶ日町佐久米に窯を造り移住を決意。
なにやら住む家よりも先に窯ができたという裏話も(笑)。

現在では一般向けの陶芸教室などは行っておらず、よほど事前の準備や条件などが揃った場合のみ、展示会や販売会へ出店されているのみだそう。

窯を実働させるの人手はもちろんのこと、その作業もかなり必要なため、現状では年に1〜2回程度が限界だそうです。

ちなみに、電動やガスではなく、本格的な窯を持っている陶芸家の方も少ないそうで、先生も以前は共同で他の方の窯へ入れてもらっていたそうで、今回も他の陶芸家の方々の作品も一緒に窯へ入れられていました。

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制作で初めて窯へ訪れたのは5月。陶芸家の方々は数ヶ月も前から作品作りを行っているそうで、今回の窯焚き(のちほど説明)へ間に合わせるには日数的にぎりぎりのタイミング。

陶芸で制作を行なうにの轆轤(ろくろ)と手ごねと言われろくろを使わない手法のどちらかで制作を行なうのですが、やっぱりここは陶芸のイメージである「ろくろ」を選択。

先生からのレクチャーもそうそうに、いざ実践。

む、むずい…(汗)

ほんと指先のわずかな力加減でのびたりゆがんだり、なかでも指先で均一な厚みを作っていくのがほんと難しかったです。

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それでもなんとか複数の陶器を作らせていただき、制作は無事に完了。

この後は最低でも数週間は乾燥させる必要があるそうで、作品によってはその期間に釉薬(ゆうやく)と呼ばれる薬品で色を付けたりするとのこと。
今回、自分は時間的な制約からも色付けは行わず、土の持つ色味を期待することに。

乾燥が終わったあとは、後日いよいよ三日三晩続くという、窯焚きへ。
制作のときにもその大変さはお聞きしていましたが、その意味を即理解することに…。

吹き出す炎に焼かれる。三日三晩続く窯焚き。

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制作から約3週間後。窯焚きをお手伝いするために再び窯へ。

到着したのは午後の2時頃。挨拶もそこそこに、半袖&スウェットパンツ姿の自分を見て厚手の前掛け、肘まで隠れる手甲のようなものと薄手の手袋と軍手を渡され、その意味がすぐ理解できました…。

すでに先生の陶芸家仲間の方や他の友人たちにより、前日から窯焚きが始まっていました。

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6月後半で気温もわりと高かったのですが、窯に近づくとその温度の違いは歴然。
初めて体験する自分を見て、すでに窯焚きの番を行っていた方々より、なぜか交代の際に固い握手と励ましのお言葉をいただきましたが、最初に薪を焼べたときにその意味を理解しました(汗)

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薪を焼べるために扉を開けると、一瞬にしてその熱波にうぶ毛がすべて焼けるかのよう。
数秒で眉毛&まつ毛も危ういほど。わずかにスウェットの裾から出ている足首が数秒で焼けるかのような熱さ。

薪を焼べ扉を閉めると、その隙間から炎が吹き出します。

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窯の真ん中辺りには「ツノ」と呼ばれる火柱が上がり、窯の中の様子を知るひとつの目安だそうです。

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窯の近くには温度計は設置され、窯の手前と奥の温度が計測されています。先生の趣向や作品によって温度が違うそうですが、炎の様子を伺いながら、薪を焼べるタイミングなどを図っていきます。

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想像よりも薪を入れる間隔は短く、状態によっては数分後にすぐ薪を焼べるほど。
温度を上げるためにはどんどん薪を焼べれば上がるように思っていたのですが、薪を焼べて温度が下がってしまったり、タイミングによっては不安定な状態にしてしまうことも。

最低でもずっと低温サウナ状態のこの環境の中、三日三晩ずっと火の様子を伺いながら番をするというのはほんと大変。

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夜半、他の陶芸家の方々などと一緒に番を行っている最中に、火の仕組みについていろいろと教えていただきました。なにごともまずはその仕組みを理解することの大切さを実感。

このまま寝ずの番は翌日まで続き、自分は翌朝9時頃に交代。
このまま窯焚きが終了した後に火がおさまっても、一週間程度ではまだまだ熱が完璧に抜けず、窯の中に入ると熱でスニーカーの底が溶けることもあるそう。

今回は完全に冷ますため、およそ2週間後に窯出しと呼ばれる作業へ。

いよいよ窯出し。さまざまな陶芸作品とご対面

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窯焚きから約2週間後、実制作から約2ヶ月。いよいよ待ちに待った陶器とご対面。
到着するとすでに窯出し作業が行われていて、徐々に作品たちが並べられていました。

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交代して窯の中へ入ってみると、びっちりと並べられた陶器がずらり。
壁から熱は感じられなかったのですがサウナ状態。入ってすぐ汗が噴き出るほど。

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窯から取り出され並べられた作品を見ては、「この焼け方や灰のかぶり方は良いね〜」など、あちこちでさながら作品の展覧会状態。

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複数の陶芸家の方々の作品が一緒に焼かれたこともあり、さまざまな作品を拝見することができ、細かな工夫を教えてもらったり、作品によって異なる色合いや肌触りなども実感することができました。

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すべての作品が取り出された窯の中。窯焚きのことを思い出すと、少し哀愁も感じるような…。

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肝心の自分の作品はというと…。

おちょこ同士がくっついてしまい剥がし跡が残ってしまったりと、若干のアクシデントはありましたがそれも味に。
なかなかの風合いになったような、、、どうでしょう(笑)

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陶器って百均などで販売されていたり、安価な量産品もたくさんあります。自分もそういった物も使わせてもらっていますし、便利なのはたしかですよね。

しかしながら、目的に合わせて物が存在するというのを勉強させていただけたように思います。
なかなか知り合いに本格的な陶芸の窯を持っているという人もいないかもしれませんが、こういった体験ができるのも、山や海など自然にも恵まれた浜松だからこその魅力ですよね。

来年に展示会開催の予定も…!?

現段階では陶芸体験なども含め、一般公開をされていない「灯窯 天の森」さんですが、窯出し後に談笑していると、もろもろの条件が整えば来年(平成29年)ひさびさに展示会を開催するかもしれないというお話しが。

詳細などはまだ未定とのことですが、できればせっかくの窯もありますし、なにかしらの体験も含めたイベントになるとおもしろいかもな〜と勝手に。
もしかしたら、来年にはイベント情報としてご紹介させていただくことができるかも!?

窯元「灯窯 天の森」の情報

〒431-1401静岡県浜松市北区三ヶ日町佐久米
天竜浜名湖鉄道 浜名湖佐久米駅のほど近く。
※現在、一般公開や募集は行っておらず不定期開催の展示会などのみのため、住所詳細は控えさせていただきます。

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書いた人: 井口