先日、週刊はまつーでも取り上げた、県の税金が投入されている「浜松-静岡空港間のリムジンタクシー」が3/1より運行しています。
今回、3/6に県庁で静岡空港のアクセス改善を検討する「静岡空港二次交通検討会議」が開かれ、その際に静岡空港リムジンタクシーの報告がありましたが、報道各社で異なる見解を出していて興味深かったので考察します!
中日「出足好調」、産経「目標下回る」
それぞれのニュースを引用します。まず、産経ニュース。「目標下回る」とネガティブです。
浜松-静岡空港タクシーにHP予約を月内導入 利用者数、目標下回る – 産経ニュース
県は6日開いた「富士山静岡空港二次交通検討会議」の5回目の会合で、1日から運行を始めた浜松市中心部と静岡空港を結ぶ「リムジンタクシー」について、5日までの利用者が46人、3月末までの予約者が182人に達したことを明らかにした。
県では来年度末までに5千人、月間400人の利用者目標を定めているが、目標を下回るペースの出だしとなった。県は、今月末までにホームページ(HP)から予約できるシステムを導入するなど、利用促進に向けて利便性向上と周知徹底を図る方針だ。
そしてこちらが中日新聞。「出足好調」とやけにポジティブ!
空港と浜松市結ぶリムタクの出足好調:静岡:中日新聞(CHUNICHI Web)
静岡空港のアクセス改善を検討する「静岡空港二次交通検討会議」が六日、県庁であった。服部真樹県理事は一日から運行を始めた空港と浜松市を結ぶリムジンタクシー(予約制乗り合いタクシー)の三月の予約数が五日現在で百八十二人となっていることを報告した。
県は年間利用者目標を五千人としている。服部理事は「予約は直前に入ることが多く、出足は順調といえる」と評価した。タクシーは浜松市中、東、南区内から一人一律の運賃千五百円で空港まで送迎。中部国際空港に行くよりも割安、短時間とPRし、西部地域の需要を喚起するために運行した。
ここまで見解が違うのも面白いですね。
空港タクシーを使う人のためにメリット・デメリットを整理してみる
メリット
メリットはやはり1,500円という格安の値段で、市内=空港間の移動ができるというのはとても便利だと思います。
安い理由はもちろん、県の税金投入のおかげです。
移動時間を見てもリムジンタクシーの東区役所から静岡空港は45分で、e-wingで浜松駅から中部国際間の移動時間である2時間15分に比べて時間を半分以上時間を節約できます。
デメリット
デメリットは、乗り合いであることと、東区役所で乗り継ぎがあること、
そして西・中・東区以外の地区は送迎が行われないため、乗継地点まで自力で辿り着く必要が有ることです。
予約するまでの利便性が著しく悪いのもデメリットの一つ。月内にHP予約が導入される予定だそうですが、現在は9:00~18:00に電話で受け付けているのみです。
加えて、利用する空港が静岡空港ということで中部国際空港と比べると旅行先が限られることなどもいろいろな意味でデメリットの一つですね 🙂
予約が直前にはいることが多いのは本当か?
始まってまだ数日しか経っていないのに「予約は直前にはいる」という評価は全くあてにならないのではないかと思います。
よほど忙しい人でない限り、遅くとも数週間前くらいには航空券を予約しているのが一般的だと思います。
なので、3月のこれからの利用客は更に増えるとは考えづらそうです。
同じ理由で、この3月は「このリムジンタクシーが便利だからセントレアをやめて静岡空港にした」方がいるとはとは考えにくいですね。
利用者に民間人は少数ではないか説
出足好調な182人のうち、また、このリムジンタクシーの利用者全体のうち「公務員関係者」が何割含まれているか知りたいところ。
税金を突っ込んでおいて結局、ほとんどお役所の方の出張にしか使いませんでした!というオチはちょっと…
それと、3月の利用者はリムジンタクシーを使って空港に行った後実際に飛行機に乗ったかも知りたいところですね。
記念利用という可能性もありますし、牧之原まで片道1,500円でいけるので単純にお出かけのために使われている可能性もなきにしもあらずです。(割に合わない利用のされ方)
浜松市民の空港利用者は増えるか?
利用者アンケートも行われているらしいので、また統計が出てくるのが楽しみですね!利便性やメリットデメリットだけでなく、実際に利用された方の感想も聞いてみたい!
昨年の5月のニュースでは、「浜松以西の利用者は11・0%」とのことでしたが、あれから増えているのだろうか…
同日、会見前に行った同商議所常議員会で県の担当職員が同空港の近況を説明した。
アウトバウンド(出発)利用の居住地別内訳は静岡市が38・9%、志太榛原地域が20・5%なのに対し、「浜松以西」は11・0%にとどまっているという。
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